建築工事で必要となる見積もりと積算。見積もりは工事にかかる全額を計算した積算に利益を上乗せしたものであり、予算と比較するための大切な資料となります。この記事では、見積もりと積算の違いについてさらに詳しく解説していきます。
建築工事において、見積もりとは工事にかかる原価に利益を上乗せしたものです。工事を請け負う際の提示金額となります。提示した見積もりをもとに顧客は注文するかどうかを決めるため、見積もりは建築工事では欠かせないものとなります。
「積算額」+「一般管理費」+「利益」=「見積額」です。見積もりを算出するためには、工事費用の算出が必要不可欠です。
積算は、建築工事にかかるすべての費用を算出したものです。
人材費や材料費、工事費用などを積み重ねて計算するため、「積算」と呼ばれています。
積算は、物件ごとに異なる工事費用を正確に把握するために欠かせないものです。建築現場では、清掃方法や素材、必要な人員数、延長の有無などにより費用が変わってくるため、以前の積算データを使いまわすことができません。実際の工事にいくらかかるのかを予測し、確保すべき利益を踏まえて見積もりを算出するために積算は非常に重要なものだと言えるでしょう。
積算は、工事に関わるあらゆる費用を算出し、それをすべて合計するものです。積算で重要となる3つの費用計算について解説します。
人件費は、施工内容に応じて必要となる職種・資格を持つ人材の人数を考えることから始めます。工事をする人数だけでなく、所有しているスキルによっても人件費は異なるため注意が必要です。
材料費は、設計図や計画図、仕様書を見て必要となる材料、そしてその数量を算出していきます。同じ工法を使っていても工事によって必要となる数が異なりますし、施工規模、施工環境や場所、工事期間などもふまえた計算が必要となるため、1件1件確認しなければいけません。
費用は各仕入先からの仕入れ価格などを用いて「数量」×「単価」などで計算します。
工事費用は、直接工事費と間接工事費に分けられます。実は、材料費や人件費は直接工事費に含まれています。直接工事費を計算するにあたっては、材料単価×数量、人件費単価×人数で計算していきます。
間接工事費は足場など仮設物の費用、現場管理のために必要となる労務者の給料や損害保険料などが該当します。直接工事費と間接工事費を合算することで、工事費用を算出するのです。
建築工事において、見積もりと積算は欠かせないものです。積算が正確に計算できなければ利益が出ずに赤字になってしまうリスクがあります。また、工事の受注を得るために必要な見積もりは、高すぎても低すぎても良い結果にはなりません。積算ソフトを使うなどして正確な見積もり、積算を算出しましょう。
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